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コールマイン未来構想(2024)開幕

皆さまこんにちは!篠﨑です。
さて、本日秋季連続企画の第一弾「コールマイン未来構想 記憶を紡ぐ―炭坑文化の未来を考える」展が開幕しました🎊
今回は皆さまに本展の見どころをご紹介します!

展示の見どころ


筑豊を代表する作家の貴重な作品を展示

上野英信の現存する唯一の版画2点をはじめ、「サークル村」の表紙を手掛けた千田梅二の版画、そして山本作兵衛の記録画など、筑豊の文化を象徴する作家たちの貴重な作品を多く展示しています。

上野英信《昇坑》1956年

道具、写真、幻灯など多彩なメディアによる展示

炭鉱労働者の象徴であるキャップランプ、日本炭鉱労働組合によって幻灯化された上野英信原作「せんぷりせんじが笑った!」のリメイクDVD、本橋成一や広川泰士といった著名な写真家たちの作品など、様々なメディアを通じて、立体的に炭鉱文化をご覧いただけます。

キャップランプ(宇部市石炭記念館蔵)

現代作家の視点から見る「筑豊」

筑豊の歴史を象徴する作品に加えて、現代作家たちによる「筑豊」をテーマにした作品も展示します。藤堂は友人の故郷である筑豊のボタ(選炭後の廃棄物)を用い、新たな価値を見出す作品を制作しました。國盛麻衣佳は松原炭鉱住宅の部材や田川産の石炭を使用し、かつての炭鉱の記憶を未来へと紡ぐ作品を創り出しています。現代作家の視点から再解釈された「筑豊」の姿をお楽しみください。

石井利秋《ボタ山に花を供える》1994年

個人的な見どころ

さて、ここまで色々な見どころをご紹介してきましたが、ここからは私個人的な見どころをご紹介します。まずはじめに本展は「大きな作品」「貴重な作品」に目が向いてしまうかと思います。もちろん!展示作品すべてじっくりと見ていただきたいのですが、本展を観覧されるさいの楽しみ方として、展示室の上部や壁面展示の位置(高さ)など細部にも注目していただきたいです。そうすると作家の遊び心など新しい発見が見えてきます!
例えば藤堂氏の《筑豊ボタ》こちらの作品は、大きいな入れ物をトロッコに見立てて、トロッコから溢れるボタをイメージされて制作されたのことでした。この作品、実はボタで隠れていて見えにくいですが下にトロッコのレールに見立てた2本のパイプを置いているんですよ!細かい演出ですよね~😁
また、作品の位置は中央展示室入り口から向かいの扉に向かっていくようにセットされています!

藤堂≪筑豊ボタ≫ 2020年

そんな細かい演出がたくさんの本展
会期は本日11月2日(土)~24日(日)までとなっています。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております!